近頃思うこと

  最近、あちこちで取締りのニュースが流れ、違法の疑いが持たれているレンタルオフィス。
この問題点は「オフィス」として消防庁の認可を受けながら、実態は住居として使っていることに
依ります。
私もレンタルオフィスを経営するにあたって、「折畳ベッドも入れた方が需要があるんじゃ
ないか」と考えました。しかし、オフィスと住居ではその認可基準が違うことは知っていましたので
オフィスでの仮眠とは言え、ベッドも備え付けてしまってはグレーゾーンになるぞと判断して
止めておいたのです。
しかし実際にはそれをやってる人たちが大勢いたんですね。
特に漫画喫茶の経営者たち。そういう店が24時間営業をしてシャワーを付け始め、さらには
椅子までフルフラットにしてしまう。これは明らかに旅館業法が適用されます。
そしてついにはその狭い個室に人が住むようになる。こうなると完全に住居ですね。
漫画喫茶から始まって、次々にレンタルオフィスを住居に活用し始めた会社があるのです。
勿論違法です。脱法ハウスと言われています。
住んでいるのはワーキングプアと言われる人たち。
正規社員になれずアルバイトだけで暮らす人々。彼らは生活保護者よりも厳しい生活をして
いる人が沢山います。何故なら生活保護を受けようとすると親族に知れ渡ってしまうから。
そこで居法住宅に棲み、其処からアルバイト先へ通う。何故脱法ハウスと呼ばれるかと言うと
貸している方は「え?住んでいるとは思わなかった」と逃げるからです。しかし現実にはこの
ワーキングプアーの人たちは他に行く場所が無い。もし自治体によって取締りを受け追い
出されると、翌日から生活できなくなるのです。
今はこの脱法ハウスの合法化、つまりは規制緩和をして安く棲める住居を提供してやることが
一番の途ではないでしょうか。なお、このような実態はレンタルオフィスだけでなく、倉庫、
シェアハウスなども同じようなところが沢山あります。この規制の一番の問題点は各戸に窓が
 ある事と7㎡以上であることの2つではないでしょうか。

2016年10月01日